Cross Talk
取締役対談

代表取締役社長 馬杉 ゆかり

代表取締役 阿瀬 亜希

馬杉社長はどのような経緯で社長になられたのですか。

馬杉
東洋精器は、私の祖父が創業し、父、弟が歴史を紡いできました。弟の死去は、急なことで予測もしておらず、心の準備もできていませんでした。私が継ぐべきなのか戸惑いもありましたし、皆さんに受け入れてもらえないのではないかと不安も大きかったです。しかし、私の想像とは裏腹に、お客様も社員の皆さんもとても温かく受け入れてくださったので、とても励みになりました。今でも本当に感謝しています。

阿瀬さんから見て、前会長や前社長はどのような方でしたか。

阿瀬
前会長は、よく「お客様とは平等にお取引しなさい」と仰っていた姿が印象的です。当社に関わってくださるすべてのお客様、お取引先様に感謝の気持ちを忘れないということを社員の皆さんにも意識づけされていました。前社長は、常に社員とそのご家族の幸せを考えて行動する人でした。当社は50代の方も多く、ご両親の介護で困っている方もいらっしゃったため、会社でなんとかサポートできないかということをよく口にしていました。私は側で社員の皆さんへの想いを聞いていたので、彼の想いを引継ぎ、代わりに叶えることができればと思っています。

前会長(父)と前社長(弟)の共通点は何かありますか。

馬杉
常に周りの人のことを考えているという点は共通していたと思います。父は、少しでも皆様のお役に立ちたいという想いから、社員はもちろんお客様にも機械を触っていただけるよう全国6ヶ所に研修センターを配置し、技術力の向上に努めていました。亡くなる前にも、「タイヤ業界に恩返しがしたい」と口にしており、業界全体へ貢献するという強い意志を持っていました。弟は、東日本大震災の経験から、自然災害発生時に社員や地域の皆さんの避難所として活用していただけるよう、一般的な基準を遥かに上回る高い強度の耐震設計を採用して研修センターを建設しました。
阿瀬
前会長も前社長も、人と人の繋がりをとても大切にされていました。「人が大切だ」と常々仰っており、お客様や社員の皆さん、そして地域の方々へ細やかなお心遣いをされていました。
馬杉
東洋精器で40年以上勤め上げてくださった方が、後輩社員の皆さんに「この会社はいい会社だよ」と仰ってくださっていたということを耳にしました。本当に嬉しく思いましたし、そう言ってもらえる会社であり続けないといけないと身の引き締まる思いでした。

今積極的に取り組まれていることを教えてください。

馬杉
この業界は、男性の職場という印象を持たれていることも多いと思います。そこで、私自身が女性ということや、まったく別のところからこの業界に入ってきた視点を活かし、女性や若い方が働きたいと思うような明るい会社を目指しています。
阿瀬
現在はまだすべての営業所を訪問できていないのですが、コロナが落ち着いたら社員の皆さんお一人お一人とお会いできればと思っています。お会いすることで皆さんのお人柄も感じられると思いますし、その後直接相談していただきやすくなると思いますので。社員の皆さんに風通しがよい会社だと思っていただけるよう、私からも皆さんに意見や思いを積極的に伺い、どんなことも話していただけるような関係性を築いていきたいと思います。
馬杉
あと、職場環境の改善というのも日頃から考えています。些細なことでも意識することによって大きく改善されると思うので、掃除や整理整頓など基本的なことから見直しています。人生のうち長い時間を過ごす職場なので、社員の皆さんに気持ちよく働いていただけるような環境にしたいと思っています。ここで働きたいと思ってもらえるような職場を目指し、これからもコツコツと取り組んでいきます。

今後の東洋精器についてどのように考えられていますか。

馬杉
東洋精器は、2021年に創業75周年という節目の年を迎えます。具体的な内容は現在検討していますが、様々なキャンペーンを打ち出し、社内を盛り上げ、タイヤ業界全体にも貢献できる80周年を迎えたいと思っています。また、当社の軽労化した安全な商品ラインナップを普及させていくのと同時に、かゆいところに手が届くようなアイデア商品の開発にも力を入れていきたいです。お客様や現場の声を聞き、より皆様のニーズに応える商品を生み出し、お役に立ちたいと思っています。
阿瀬
仕事があっての家庭だというのと同時に、家庭があっての仕事だと思うので、社員の皆さんにバランス良く家庭も大事にしてもらえるような環境を整えていきたいです。私も社員の皆さんとそのご家族の幸せを願う気持ちを大切にしていきます。
馬杉
祖父や父、弟の思いを引継ぎつつ、時代に合わせて改善すべきところは積極的に変えていこうと決意しています。会社の歴史は長いですが、私たち自身はまだまだ新米なので、入社してくださる皆さんと同じ気持ちで挑戦していきたいと思っています。
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